わたしはたぶん、昔から、儚いものが好きなんだと思う。
ひと触れでパタパタとあっけなく倒れてゆくのに、ドミノを並べる。いつか散ってしまうと知っているのに水をやり、蕾が笑うのを待つ。波に飲み込まれると分かっていても、砂浜に想いを記す。降り積もる雪は、瞬く間に溶けてしまう。あっという間に消えて行くのに、流れ星に願ってしまう。
アイドルを応援することは、それらに似ている。
アイドルで居続けることはきっと過酷だ。恋愛とか学生生活とか、普通に街を歩くこととか。そんな普遍をぜんぶ塗りつぶして、自分の体でありながらも、自分のものではない、その他大勢のためのもの。その中で自分であり続けなければならない。生きていくのに夢ほど邪魔なものはない。それでも、時に受けた垂直な痛みを、平行に広がる愛に変え、輝き続けなければいけない。だって彼らはアイドルだから。
……でも、だから、知っている。そんな不健康なスキルをずっと使い続ければ、健康に戻りたくなる時が来てもおかしくはない。現に、そうやって去っていったアイドル達を何人も見て来た。
アイドルのコンサートを見ている時、輝くアイドルを見ている時、わたしはいつも、なんとも言えない刹那的な気持ちになる。それはきっとどこかで、これが永遠じゃないってことを分かっているからかもしれない。(信じていない、という意味ではない!)
煌めきがいつまで続くかは誰にもわからない。でもアイドルはそんなこと、もし分かっていたとしても、あえて言ったりしない。少なくともわたしが応援して来たアイドルはそうだった。だって彼らはアイドルだから。みんなの夢と希望だから。コンサートは楽園みたいな場所だから。だからそんな現実的なこと、あえて言ったりしない。
ちょうど半年程前、去年の夏、わたしはマジラブキングダムでうたプリに出会った。その時、衝撃を受けた言葉がある。
「永遠なんてないって分かってるからこそ、今を大切にしたい!」
最後のMC、ST☆RISHの一十木音也くんの言葉だ。
"永遠なんてない"
ぇ、…… この人今、"永遠なんてない"って言った?しかもあんなに力強く、堂々と言い切りやがったぞ!心の中のアメリカ人がオーバーリアクションで(ウソだろ〜!)って叫んだ。(そしてのちにわたしは、永遠はないと言いながらも、永久を誓った聖川真斗に、度肝を抜かれることになるんだけど…それは置いておいて…)
わたしは初めて入国をした時、すぐにうたプリに落ちたわけではなかったんだけど…今思えばたぶんもう、その時点でわたしは、うたプリによって、ST☆RISHによって、種を蒔かれてしまっていたんだと思う。
アイドルで居続けることはきっと過酷だ。恋愛とか学生生活とか、普通に街を歩くこととか。そんな普遍をぜんぶ塗りつぶして、自分の体でありながらも、自分のものではない、その他大勢のためのもの。その中で自分であり続けなければならない。
だけど、この人たちは違う。生まれてきた時から普通を知らなかった人たちだ。生きていくのに夢ほど邪魔なものはない。だけど生きていくのに夢が必要だった人たちだ。夢に生かされてきた人たちだ。そして君が僕を創ってくれたと歌う。この人たち、アイドルになるために生まれてきたんだ。正真正銘の王子様だ。だからこんなにアイドルなんだ。
ひと触れでパタパタとあっけなく倒れてゆくドミノは、丁寧に並べなきゃ綺麗に倒れてはくれない。いつか散ってしまうと知っているけれど、蕾が笑った時の綻びは、たましいがあたたかくなる。波に飲み込まれると分かっているから、ほんとうの想いを記すことができる。降り積もる雪は瞬く間に溶けてしまうから、白く眩しいあの景色を、忘れることができない。あっという間に消えてしまうから、その輝く星を見つけたとき、心がとび跳ねる。永遠なんてないって分かってるからこそ、今を大切にしたい。だからこそ、積み重なる一瞬一瞬を愛おしく思う。そして積み重なる未来に続く今が、その軌跡が、きらきらと眩しく輝く永遠の奇跡になるんだ。
うたプリがだいすき。
ST☆RISHがだいすき。
あなた達のおかげで、あなた達に蒔かれた種は、この半年間ですくすくと育っています!きれいな気持ちが咲いているよ。この気持ちをブーケにして、ありがとうのリボンを巻いて。これからも、輝くあなた達がいるそのステージに、このブーケをめいいっぱいのチカラで投げ続けることができたらいいな。
いっぱい、いっぱい、ありがとう。
これからもよろしくね!☆